一括払い

学資保険の重複について

学資保険に加入する時に自覚しておきたいのはその基本的な目的で、それは教育資金を積み立てることです。
すなわち金融機関の定期積立の目的がまとまったお金を将来手にすることであるように、学資保険は将来子供の進学で必要となる費用を準備するためです。
したがって、本来は単純な契約内容であれば用は足りますし、そこに高返戻率があればお得になるという考え方がいいのではないでしょうか。

学資保険の性質を整理しますと、教育資金の積み立てと保険契約者である親の死亡保障、そして子供の医療保障の三点になります。
この性質をほかの保険との重複点と比べてみると、教育資金の積み立ては定期預金などとの共通点があります。
親の死亡保障はまさに生命保険と同じですし、子供の医療保障も保険契約者である親の生命保険との共通点があります。
すなわち、ほとんどが学資保険と重複する可能性があるのです。

たとえば学資保険と定期預金は重複していてもさほど気にはなりませんが、定期預金が子供の将来のためと言う場合は重複しますから一考を要します。
つまりどちらつかずであれば、このどちらかに一本化してそれが学資保険であれば納得できます。
次に親の死亡保険と学資保険との重複は育英年金で、これは生命保険と重複しますから、それを重視するのであれば学資保険での育英資金は不要です。
子供の医療保障は特に重複に注意を要します。
すなわち、親の生命保険あるいは医療保険の特約で子供の分をカバーしているようなケースは明らかな重複と言えます。
したがってこのような場合は学資保険での入院給付金など医療保障を外して保険料の料率を低くすることがいいと言えます。
まとめますと学資保険が生命保険の部類に含まれていることが、ほかのいろいろな保険との重複を招きがちだと言えます。
ただし重複を必ず避けるということではなく、保証は多いほうが何かと便利ですから財政的な余裕がある場合は、あえて重複を意識してじょうずに組み合わせる余地があると言えそうです。
学資保険は子どもの教育資金ですので十分に考えたうえで決断しましょう。